PDF を JPG に変換する方法
Mac で PDF を JPG に変換するには、プレビューで開いて「ファイル」>「書き出す」を選び、フォーマットを JPEG にします(1 ページずつ)。コマンドラインでは pdftoppm -jpeg -r 150 で全ページを変換できます。Windows には標準の書き出し機能がありませんが、FileReshape の「PDF を JPG に変換」なら、ブラウザー内で全ページを 72・150・300 DPI の JPG に変換でき、ファイルはアップロードされません。
PDF が JPG になるときに起きること
PDF のページは文字や線、画像を記述したもので、PDF リーダーは拡大率に合わせてそれを描画します。一方、JPG は固定されたピクセルの集まりです。つまり変換とは、各ページを指定した解像度で一度だけ描画し、そのピクセルを保存することです。これをレンダリングと呼び、以下で紹介する方法はどれも、使うプログラムが違うだけで同じことをしています。
この過程で変わる点が 3 つあります。1 つ目に、文字は画像の一部になるため、選択・検索・コピーができなくなり、リンクも機能しなくなります。2 つ目に、各ページが別々の画像ファイルになるため、20 ページの PDF からは 20 枚の JPG ができます。3 つ目に、JPG には透過がないため、ページは白い背景の上に描画されます。あとで編集や検索をする可能性があるものは、元の PDF を残しておきましょう。
適切な解像度を選ぶ
DPI(dots per inch、1 インチあたりのドット数)で表される解像度によって、各ページのピクセル数が決まります。A4 のページは 8.27 × 11.69 インチなので、72 DPI では約 595 × 842 ピクセル、150 DPI では約 1240 × 1754 ピクセル、300 DPI では約 2480 × 3508 ピクセルになります。US レターのページを 150 DPI で変換すると 1275 × 1650 ピクセルです。
プレビューやサムネイルなら 72 DPI で十分です。チャットでページを共有する、スライドに貼る、スマートフォンで読むといった用途には 150 DPI が無難な標準値です。印刷する場合や、小さな文字を拡大して読む必要がある場合は 300 DPI を使います。DPI を 2 倍にするとピクセル数は 4 倍になるので、ファイルサイズは急速に大きくなります。もう 1 つの調整項目が JPG の画質です。たいていのページは 85 % 前後できれいに見えますが、値を下げるとファイルは小さくなる代わりに、くっきりした文字の周りににじみが目立つようになります。
Mac のプレビューで PDF を JPG に変換する
プレビューは PDF のページを JPEG として書き出せますが、一度に 1 ページだけです。書き出されるのはサイドバーで選択しているページなので、ページ数の多い文書では時間がかかります。書き出しダイアログの「解像度」欄で DPI を、「品質」スライダーで JPG の圧縮率を設定します。
多くのページを変換する場合、macOS にはほかにも標準の方法があります。Automator には「PDF ページを画像としてレンダリング」というアクションがあり、小さなワークフローに組み込めます。また、最近のバージョンの「ショートカット」アプリでも同様のことができます。ただし、どちらも多少の設定が必要なので、コマンドラインツールやブラウザーの変換ツールのほうが手早いことも少なくありません。
- プレビューで PDF を開き、「表示」>「サムネール」を選びます。
- 書き出したいページをクリックします。
- 「ファイル」>「書き出す」を選び、フォーマットを JPEG にして、品質と解像度を指定します。
- 「保存」をクリックします。ほかに必要なページがあれば同じ操作を繰り返します。
Windows で PDF を JPG に変換する
Windows 10 と 11 では Microsoft Edge で PDF を表示できますが、Edge でも「フォト」アプリでも、PDF のページを JPG として保存することはできません。Snipping Tool のスクリーンショット(Windows キー + Shift + S)は 1 ページだけなら使えますが、画面の解像度で、表示されている部分しか取り込めません。有料版の Adobe Acrobat では PDF を JPEG に書き出せます。また、無料の画像編集ソフト GIMP は PDF を開くことができ、ページを読み込む際に解像度を指定できます。何もインストールせずに済ませたいなら、ローカルで動作するブラウザーの変換ツールがいちばん簡単です。
コマンドラインの pdftoppm で PDF を JPG に変換する
pdftoppm は無料の PDF ライブラリ Poppler に含まれるツールです。Linux では通常 poppler-utils というパッケージに、Mac では Homebrew の poppler パッケージに含まれており、Windows 版の Poppler も入手できます。下のコマンドは全ページを 150 DPI で描画し、out-1.jpg、out-2.jpg のような名前でファイルを書き出します。ページ数の多い文書では、正しく並ぶように番号がゼロ埋めされます。特定のページ範囲だけを変換するには -f と -l を、JPG の画質を指定するには -jpegopt quality=85 を追加します。
# Every page at 150 DPI
pdftoppm -jpeg -r 150 input.pdf out
# Only pages 2 to 4, at 300 DPI and quality 90
pdftoppm -jpeg -r 300 -f 2 -l 4 -jpegopt quality=90 input.pdf outImageMagick と Ghostscript
ImageMagick でも PDF を JPG に変換できますが、ImageMagick 自体は PDF を読み込めません。PDF の処理は Ghostscript に任せるので、両方をインストールしておく必要があります。-density はファイル名の前に置いてください。そうしないと、ページは既定値の低い 72 DPI で描画されます。Linux ディストリビューションの中には、PDF ファイルをブロックするセキュリティポリシー付きで ImageMagick を配布しているものがあり、その場合は「not authorized」エラーが表示されます。これは policy.xml ファイルの設定によるものです。ImageMagick 7 ではコマンドは magick、バージョン 6 では convert です。
Ghostscript を直接呼び出せば、余分な処理を挟まずに済みます。jpeg デバイスはページごとに 1 ファイルを書き出し、出力名の %03d がページ番号に置き換わります。
# ImageMagick 7
magick -density 150 input.pdf -background white -alpha remove -quality 85 page-%d.jpg
# Ghostscript
gs -sDEVICE=jpeg -r150 -dJPEGQ=85 -o page-%03d.jpg input.pdfFileReshape を使ってブラウザーで PDF を JPG に変換する
FileReshape の「PDF を JPG に変換」は、Windows、Mac、Linux、Chromebook、iPhone、Android スマートフォンで使えます。Firefox の PDF エンジンである pdf.js を使ってブラウザーのタブ内でページを描画するため、PDF はアップロードされません。解像度は 72・150・300 DPI(既定は 150)、JPG の画質は 70 %・85 %・95 %(既定は 85 %)から選べます。すべてのページは白い背景の上に描画されます。
1 ページの PDF からは JPG が 1 枚できます。複数ページの PDF からは、ページごとに 1 枚の JPG ができ、ZIP ファイルにまとめられます。画像の名前は PDF のファイル名にページ番号を付けたもの(例:report_page1.jpg、10 ページ以上の PDF では report_page01.jpg)になるので、ページ順に並びます。変換されるのは全ページです。一部のページだけが必要な場合は、先にそのページを新しい PDF に抽出してください。
ページはメモリ上で描画されるため、非常に大きなページは、ブラウザーで処理できる範囲に収まるよう低い解像度で描画されます。その場合は結果のメッセージに表示されます。数百ページを 300 DPI で変換するのはスマートフォンには負荷が大きすぎることがあるので、150 DPI を選ぶか、先に PDF を分割してください。開くのにパスワードが必要な PDF は、ロックを解除してから変換する必要があります。くっきりした文字や線、図のあるページには、「PDF を PNG に変換」を使うと劣化のない画像が得られ、背景を透明にすることもできます。
- 「PDF を JPG に変換」のページを開き、PDF をボックスにドロップします。
- 解像度と JPG の画質を選ぶか、150 DPI と 85 % のままにします。
- 「JPG に変換」をクリックし、画像、またはページごとの JPG が入った ZIP ファイルをダウンロードします。
JPG から PDF に戻す
ページを JPG に変換して編集や書き込みをした場合は、「JPG を PDF に変換」で PDF に戻せます。ただし文字はピクセルのままで、検索できるテキストにはなりません。検索やコピーが必要な場合は元の PDF を残しておきましょう。
よくある質問
PDF の 1 ページだけを JPG に変換できますか?
はい。プレビューではそのページを選択して書き出します。pdftoppm では -f と -l に同じページ番号を指定します。FileReshape は全ページを変換するので、先に必要なページを新しい PDF に抽出するか、不要な画像を削除してください。
PDF のページには JPG と PNG のどちらが向いていますか?
スキャンや写真の場合は JPG のほうがファイルが小さくなります。PNG は可逆圧縮で文字や細い線をくっきり保てるため、スライドや図、文書に向いていますが、スキャンしたページではファイルがかなり大きくなります。
FileReshape で変換すると PDF はアップロードされますか?
いいえ。ページはお使いの端末上のブラウザーで描画され、PDF がサーバーに送信されることはありません。
JPG の文字がぼやけるのはなぜですか?
表示するサイズに対して解像度が低すぎたか、JPG の画質が低かった可能性があります。300 DPI、または高い画質の設定で変換し直してください。
JPG に変換したあとで文字を編集できますか?
テキストとしては編集できません。JPG にはピクセルしか含まれていないからです。画像編集ソフトで上から描き込むことはできますが、文言を変更するには元の PDF か PDF 編集ソフトが必要です。